涼しくなっても疲れが抜けないのはなぜ? – サプリプロラボ - 日本予防医学マイスター協会 推奨サプリメント

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涼しくなっても疲れが抜けないのはなぜ?

朝から体が重い。涼しくなったのに集中が続かない。
それは“季節のせい”ではなく、夏に積み重なった負担が、細胞の入れ替わりのタイミングで秋に表れているためです。


体温を守るとき、体の中で何が起きているか

発汗・血流・呼吸の調整は「エネルギーのいる仕事」

  • 発汗:汗腺から水と電解質(塩分やミネラル)を出し、汗が蒸発するときに熱を奪う

  • 皮ふの血流アップ血管を広げて皮ふまで血を多く流し、体の内側の熱を表面へ運ぶ。

  • 呼吸・心拍の調整呼吸を少し速く/深くして肺から熱を逃がし、心拍も必要に応じて上げ下げする。

ぱっと見は自動反応ですが、どれもエネルギーを使う“作業”です。
このときエネルギーづくりを回す
道具役
ビタミンB群。暑い時期はこの“道具”の使用回数が増えるため、消費も増えます

ビタミンB群の“役割分担”を一言で

  • ビタミンB1糖(ご飯や麺など)エネルギーに変換

  • ビタミンB2脂(油や体脂肪)を燃やしエネルギーに変換

  • ビタミンB6たんぱく質を体の部品(酵素や筋肉)に組み替える。

  • ナイアシン(ビタミンB3):エネルギーの受け渡し役

ポイント:暑い日が続くほど、
発汗・血流調整・呼吸の仕事量が増える →
エネルギーづくりの回転が上がる →B群の出番が増える

つまり、長い夏ほどB群の必要量も増えるということです。

  • 自律神経の微調整にも「材料」がいる

    • 暑い⇄涼しいの出入りが多い季節は、交感・副交感の切り替え回数が増える

    • 神経は、細胞の内側と外側で濃さをわざとずらして信号を流します。
      その“ずらし”を戻したり保ったりするのにエネルギーが必要。

    • 血管を広げたりしめたりする動きも自律神経が調整しており、この切り替えにもエネルギーが必要。

    • そのエネルギーづくりを回すのがビタミンB群、
      その働きを支えるのがミネラル――特に マグネシウム、亜鉛、カルシウム、鉄、セレン

      これらは神経伝達やエネルギー産生、ストレス反応の調整に欠かせない要素で、
      不足すると「疲れやすい・気分が安定しない・眠りが浅い」といった自律神経の乱れにつながります。




汗で失うものは「水」だけではない

電解質の役割と、失ったときの具体

ナトリウム・カリウムナトリウムとカリウムは、神経が「電気信号」を送るための基本の仕組みを支えています。
細胞の内と外でこの2つのバランスをとることで、脳からの指令がスムーズに体へ伝わります。
バランスが崩れる:だるさ・脱力感・集中の途切れ

マグネシウム:筋の弛緩を助け、エネルギーを実際に使う段階でも必須(ATPというエネルギーのもとを、実際に動かす“スイッチ役”がマグネシウムです。
不足:こむら返り・こわばり・眠りが浅い

亜鉛:粘膜・皮ふの新しい細胞を作る工程に関与
不足:のどのヒリつき・口内の治りにくさ・肌荒れの遷延

補足|電解質って?

電解質とは、体の中で“電気の信号”を伝えるミネラルのことです。
主なものはナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウムなど。

これらは、

  • 神経の合図を出す

  • 筋肉の動きを整える

  • 体内の水分バランスを保つ
    といった役割を担っています。

汗をかく季節は、水分とともに体の調整に欠かせない成分も減っていきます。
その結果、**神経の合図(ナトリウム・カリウム)・筋肉の動き(マグネシウム)・粘膜や皮ふの回復(亜鉛)**が少しずつ遅れ、だるさ・こわばり・治りにくさなどの不調につながります。


紫外線は、肌だけでなく体の内側にも届いています。

日差しを浴びると、体の中では酸化を防ぐ働きが活発になります。
ビタミンやミネラルなどの栄養素が、それぞれの得意な場所で連携し、細胞を守っています。

ビタミンC:血液など水分の多い場所で、ダメージの芽を中和。
ビタミンE/カロテノイド(色の濃い野菜の色素):脂質の多い細胞膜を酸化から守る。
亜鉛・セレン:これら“守りの酵素”がしっかり働くための土台を支える。

これらの栄養素はリレーのように連携しており、ビタミンCがビタミンEを再び働ける形に戻すなど、互いに助け合いながら防御を続けています。
しかし、どれか一つが不足するとバランスが崩れ、細胞膜が酸化して柔軟性を失い、栄養や水分の受け渡しが鈍くなります。

その結果、回復の遅れ・肌のトーンの低下・乾燥や敏感さといった不調が秋に残りやすくなります。
夏のダメージは、秋に整えましょう。


夏の食パターンは「量は入るが、材料が薄い」

  • 暑い日ほど白い麺・パン、甘い飲み物、氷の飲料に寄りがち

  • カロリーは満たしても、ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・マグネシウム・亜鉛・カロテノイドなど細かな材料が不足しやすい
    → 体内の**“栄養の濃度”が低下し、エネルギー生成・守り・修復回転が遅くなる**

  • 「食べているのに力が出ない」=量と質のズレの結果


単なる栄養不足では説明できない「秋バテの3つの軸」

A「作る」——エネルギーを生み出す軸

主役: ビタミンB群・マグネシウム
役割: 食べたものをエネルギーに変える
不足すると: 朝から体が重い/夕方に失速する/集中できない

B「守る」——酸化や炎症から守る軸

主役: ビタミンC(血液側)・ビタミンE/カロテノイド(細胞膜側)+ 亜鉛・セレン(サポート)
役割: 水と脂の両方で酸化を防ぎ、回復を助ける
不足すると: 回復が遅い/肌荒れしやすい/乾燥・くすみ

C「代謝」——細胞を“作り替える”軸

主役: ビタミンB群全般(B1・B2・B6・B12・葉酸・ナイアシン・ビオチン など)+ 亜鉛・たんぱく質
役割:
エネルギー代謝やたんぱく質合成、細胞分裂など、体の入れ替え全般を支える。
特に皮ふや粘膜、髪、血液など“新しく作り続ける部分”で重要な働きをします。

不足すると:
口内炎ができやすい/肌荒れが治りにくい/疲労感が抜けない/髪や爪の質が落ちる

秋バテは、この 「作る」「守る」「代謝」 の3つが、どれも少しずつ落ちている状態。
どれか1つではなく、複数の栄養のバランスが崩れることで不調が起こりやすくなるのが特徴です。


なぜ「秋」に出るのか(時間のメカニズム)

  • 赤血球(運び屋)の寿命は約120日

  • 粘膜・皮ふ数週〜数か月で入れ替わる

  • 夏の需要過多×供給希薄は、これらの入れ替わりサイクルを通って秋に体感として現れる
    → 季節ではなく、体のサイクルの結果として現れます。


夏から秋への「体の変化のつながり」

夏のあいだ、体は熱を逃がすためにフル稼働しています。
汗をかき、血流を調整し、呼吸を早めながら体温を保つ。
この“体温調整の連続作業”によって、ビタミンB群やマグネシウムなど、
エネルギーをつくるための栄養素が多く使われます。

さらに、汗とともにナトリウム・カリウム・マグネシウム・亜鉛といった
ミネラルが流れ出し、神経の伝達や筋肉の動き、粘膜の再生が少しずつ鈍くなります。

一方で、強い日差しに対抗するために、ビタミンC・ビタミンE・カロテノイドが
連携して酸化ストレスを防ぎますが、そのぶん“守る力”のストックも消耗していきます。

また、暑さによる食欲の低下や偏食で、体を作り直すための細かな材料――
ビタミン・ミネラル・たんぱく質――が不足しがちになります。
量は足りていても、「質の栄養」が追いついていない状態です。

こうした“夏の酷使”の結果は、少し時間をおいて秋に表面化します。

秋バテは、単なる栄養不足ではなく、夏の負荷が続くことで代謝の調整機能が乱れた状態です。
季節が変わる今こそ、体の仕組みを内側から整えるタイミングです。